第4回「何でも相談員の独り言」
小菅です。このコラムが掲載される頃には選挙も終わり、アベノミクスへの評価が投票結果として現れていることと思います。コラムを執筆している7月初旬では、様々な統計より景況感の改善が示されています。確かに当社の顧問先企業を見ると、大企業に限らず中小企業でも売上や受注が増えてきた企業が多いように感じます。
ご自身の周りを見渡してみるといかがでしょうか。先日、商工会の源泉納付の相談会で20人ほどの事業主の方とお話ししましたが、ほとんど給料を取れていない厳しい状況です。マスコミの報道でも中小企業にはアベノミクスの恩恵が届いておらず商店街は青色吐息・・そうステレオタイプに報道されています。
アベノミクスをどう捉えるべきか。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とは野村克也氏の言葉です。何もしなくてもアベノミクスの果実を手にしている事業者もいるかもしれませんが、業績がどうも上向いていない事業者の方は、外的要因を嘆くだけでなくまだまだ内部に改善の余地が残されているのではないでしょうか。
今般「小規模事業者活性化補助金」という制度が誕生しました。新しい商品やサービスを生み出すことで、最大で200万の経費補助が受けられます。新商品・新サービスと一言で言っても簡単ではないですが、今後の事業展開を展望する一助になるでしょう。
私はよく社員に対して「額に汗をかくのではなく、脳みそに汗をかけ」といっています。目の前の決められた仕事を一生懸命こなすことで働いた気分にはなりますが、ときには真っ白い紙1枚を目の前に置き、1時間じっとアイデアを吐き出してみるような作業も必要です。置かれた不遇を嘆くのではなく、知恵を絞って事業の差別化に取り組みましょう。結果はきっとついてきます
税理士法人こうの会計 税理士 小菅光安