第5回「何でも相談員の独り言」
小菅です。今回はちょっと寂しい旅の話になります。会員の皆様方は夏休みに楽しい家族旅行や避暑に行かれた方が多いと思います。私はセミナー講師として各地を転々としてきました。スタートは池袋での雑誌(業界紙)の取材です。2時間の対談、写真撮影を1時間(ポーズをきめて100枚以上撮影!)、その結果は記事として8ページ写真3枚でした。
次は某会主催のセミナー講師として、大阪→熊本→博多→金沢と転々としてきました。どこへ行っても駅や空港で拉致(タクシー)されてからは分刻みのスケジュールで、会場での事前打合せ、講演、セミナー出席者との歓談、主催幹部との懇親会(チェーン店)。観光は一切なし。車中で「あ!熊本城だ」と言ったら、「見ている時間はございません」と主催者側に冷たく流されます。仕事で行っているのですから当然と言えば当然の話なのですが、もう少しその土地の良さを味わいたいなと思いました。プライベートで行けるのはいつになることやら・・。
全国ツアーのセミナーの内容は、同業者向けに「いかにして経営者への支援を実現するか」。マーケティング論などの技術的な話ではなく、資金繰りに汲々とし抑うつ気味になりがちな経営者の精神面のサポートについて、具体的な話をしてきました。
会員の皆様も困った時には1人で悩まずに、勇気を出して商工会の経営指導員や顧問税理士に相談して下さい。先日も、このコラムを読んだ方が経営指導員の方と共に相談に来られ、公的な相談制度を利用して再生へのスタートを切りました。
また過日、中小企業庁が中小・小規模事業者への情報提供や情報交換を目的とする「ミラサポ」というWebサイトを開設しました。いかにも今風ですね。まだまだ試作段階でしょうが、相談相手はパソコン画面のなかにもいるのかもしれません。
事業展開を展望する一助になるでしょう。
私はよく社員に対して「額に汗をかくのではなく、脳みそに汗をかけ」といっています。目の前の決められた仕事を一生懸命こなすことで働いた気分にはなりますが、ときには真っ白い紙1枚を目の前に置き、1時間じっとアイデアを吐き出してみるような作業も必要です。置かれた不遇を嘆くのではなく、知恵を絞って事業の差別化に取り組みましょう。結果はきっとついてきます
税理士法人こうの会計 税理士 小菅光安